さて、お詫び文を提出しなければならないよくあるケース、今回は税金を滞納したために得意先に売掛金の調査が入り、それで取引先がお詫び文の提出を求めるケースです。
事実の概要:
A社が税金(法人県民税 21万円)を半年間滞納してしまったことで、県の税務部門の担当者が、取引先に売掛金の調査が入った。
得意先は驚いてA社に電話をした。A社の代表者はお詫びの意思を伝え、その後すぐに全額を納付し、納付が完了した旨を取引先に電話で告げた。
それから三ヶ月が過ぎ、取引先はA社との取引の継続を再考するとA社の代表者に伝えた。その理由は、A社のせいで売掛金の調査に入って迷惑をこうむったにも関わらず、その後A社の代表者は、電話1本で済ませたことにお怒りであるためである。
A社の代表者はあわてて、なんとか許しを得ようと試みたところ、取引先からはお詫び文を提出し、今後どのような対応でしていくのかを明らかにしてほしいと言われた。
そもそもの話ではあるが、税金を半年も滞納するというのは、まともじゃない。
忘れてた、というのはよくある話だ。それでもかなり間が空けば督促がくるだろう。
半年間も滞納していたというのは、つまり、払おうとしていなかったというふうに、誰もが受け止める。
じつはこのA社の代表者は、下記の言い訳を述べている。
1、商売の調子が悪くなって、事務職員の人員を減らしたところ、社内の運営がうまくいかず、納付書や督促状が来ていることに気がついていなかった。
2、怪我をして入院していた。
3、県の担当者には携帯電話番号を教えてあるが、電話をくれなかった。
じつに自分勝手な言い訳である。
そしてA社の代表者も認めている。「自分の怠慢です」と。
それによって取引先に売掛金の調査が入ったわけだが、その時点でも十分にマズイというか、会社としては取り返しがつかないレベル(取引を停止されるレベル)なのだが、A社の代表者がとったこのあとの行動によって、いよいよ相手方が怒りました。
相手方は、自社の取引先の不始末で、県の売掛金調査が入って迷惑をこうむったにも関わらず、A社の代表者は、電話1本で「払ったから」と伝えただけだった。それだけだったのだ。
それで済ませてよかったと思っていたのだとしたら、A社の代表者のビジネス感覚と、もっと言うとイチ社会人としての常識を大いに疑いたくなるところである。
相手方は怒り、取引は停止となった。当たり前である。
しかし、A社の代表者には最後のチャンスが与えられた。
「お詫び文をもって謝罪に来なさい。あなたの誠意を判断して、今後のことを決める」
相手方は、人がいいと言うのか、他に同様のサービスを受ける会社が存在しないのか、こういうことを言うということは、許そうという思いがあるのだろう。
こういったことを元に作成し、提出したお詫び文が下記である。
本件はある意味で分かりやすい。
なぜなら、非は100%A社にあるのだから。
「何卒引き続きのお取引をご検討くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。」で締めくくられているが、おそらく取引は再開する。
このA社は零細企業であり、代表者は75歳の女性である。
相手方の人の良さとA社の代表者の年齢も大いに影響するのではないかと推察している。
A社の代表者はこうも言っていた。
「県の担当者には携帯電話番号を教えてあるが、今回は電話をくれなかった。今までなら電話をくれたのに」
滞納が初めてではなく常習者なのだ。
約束を履行しようとする意識が高くないのだろう。
こういった人が代表を務める会社が、今までつぶれずにいたのは、よほど従業員が良識的で仕事ができる方々なのだろうと、半ばあきれ返るのである。
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